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【将来の年金を自分で育てよう】老後に強い見方になってくれるiDeCoを解説

こんちわ、ライフプラン・キャリアプラン研究所(@life_career_lab)です!

今日はお金に関するこんな質問にお答えしていきたいと思います。

質問者

将来のためにコツコツ貯金をしていますが、できれば貯金の他にも何か始めたいと思っています。かといって株や不動産に手を出すのは抵抗があります。何から始めるのがオススメでしょうか?

将来のための備えのために貯金をしてきたのですから投資でせっかくの現金が減ってしまったりというリスクは少なくしたいですよね。そんな方のために、今日はiDeCo(イデコ)という制度をご紹介します!

マネー

名前は聞いたことがあるけどよく知らない、という人も多いんじゃないかな?これを機にポイントを押さえてみよう!

この記事から分かること
  • iDeCoを利用することがオススメの理由
  • iDeCoのメリットを知ること
  • iDeCoのデメリットを知ること
  • iDeCoは損する可能性がとても低い安心の制度ということ
目次

公的年金だけでは安心した老後を送るのは難しい

老後の資金には、公的年金というものがあります。国民年金や厚生年金のことですね。

しかしご存じのように、日本は超がつくほどの少子高齢化社会。公的年金だけでは心もとないのが実情です。

たとえば会社員が加入している厚生年金の平均受給額は、2020年で14万円程度(国民年金含む)。納めた額によって変動はありますが、通院なども考えるとこれだけで生活するのはちょと厳しそうですね。そして今後はさらに減っていくことが考えられますから、公的年金だけで安心して老後を過ごすのは非常に難しいと言えます。

それならば預金しようと!という方にも、押さえておいていただきたい事実があります。

それは預金ではお金は増えないということ。

大手メガバンク3社の普通預金の金利は年0.001%(2022年1月現在)。つまり1000万円預けていたとしても100円しか増えません。そして金利はここ数年変化がなく、超低金利時代ですから今後も大きな上昇は見込めません。「いつでも引き出せる」こと以外、預金にはあまりメリットがないのです。(もちろん生活費を置く場所としては最適です)

そこでオススメしたいのがiDeCo(イデコ)。みなさんも名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。老後の資産形成以外にも様々なメリットがあり、ほぼすべての人にとって力強い味方になってくれる制度です。

ということで、さっそく紹介していきましょう。

プラン

iDeCoという言葉は聞いたことあるけど、実際に始めている人はまだまだ少ない印象があるよ。新しいことを始めるのってパワーがいることだけど、未来の自分から「今やってくれーたのむー」って頼まれていると思って、まず知ることから始めてみよう!

iDeCo(イデコ)とは

iDecoは、自分でつくる自分のための年金

iDeCoとは “individual-type Defined Contribution pension plan”の略で、個人型確定拠出年金のこと。

自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する年金制度です

主に自営業の方など、手厚い福利厚生が受けられない方を対象に2001年から始った制度ですが、現在では会社員や公務員の方まで対象は拡大しています。(ただし企業型確定拠出年金を取り入れている一部の企業ではiDeCoの併用を禁止しているところもあります。この要件は2022年に緩和される予定です。詳細は後述)

はじめにお伝えしたとおり、公的年金にはすでに限界がきています。要するにiDeCoは、国が「公的年金に頼らず、色んな優遇措置をするから自分の年金は自分で貯めてね!」という目的で用意した制度なのですね。

さて、そんなiDeCoのポイントは以下の4つです。詳しくはこちら

1.自分で掛金の額を決めて拠出する必要がある

国民年金なら基本的に一律16,610円(月額)の掛金。厚生年金は、収入に応じて掛金が変わってきますが、いDeCoの掛金は自分で金額を決めることができます。

会社員なら毎月5,000円〜最大23,000円。自営業の場合は最大68,000円。職業など様々な条件によって上限が違うので、詳細はこちらで確認してくださいね!

ライフ

各家庭や収入・生活費の状況に合わせながら掛け金を変えることができるのは安心ね!

2.自分で商品を決めて運用する必要がある

国民年金や厚生年金は、預かったお金を国が独立行政法人を通して運用をしています。でも、iDeCoの場合は運用商品(定期預金、保険、投資信託)を自分で選び運用します。

自分で選び運用??と聞くと少し不安になりそうですが、掛金と商品を決めて最初に何で運用するのかを決める手続きをすれば、その後は特に何もしなくてもOKです。もちろん途中で変更も可能です。

ビジョン

各証券会社がパッケージにしてくれているのでそんなに難しくないわよ!オススメはWebで簡単にできる、楽天証券かSBI証券♪銀行や証券会社の窓口でも販売しているわね。

3.掛金と運用益の合計額を60歳以降に年金給付として受け取れる

掛金を払った分はその後どうなるの?というのが気になると思いますが、60歳になった時に掛金と運用益を一括か年金スタイルかを選び受け取ることができます。尚、受取額は拠出額や運用成績によって異なります。

4.加入可能年齢が決まっており、受給開始の年齢も決まっている

iDeCoはだれでもいつからでも入れるの?じゃあうちの子供の分も!と思うと思う方もいるかもしれませんが、iDeCoは加入可能年齢は20歳〜60歳未満まで(※1)、受給開始は60歳〜70歳未満まで(※2)と決められています。
※1:2022年5月から65歳未満までに変更
※2:2022年4月から75歳未満までに変更

たとえば30歳から始めて60歳まで継続し、65歳になったら受け取る、といったことが可能です。

それではポイントを押さえたところで、iDeCoのメリットについて見ていきましょう。とっても沢山のメリットがあるからiDeCoはオススメなんです!

iDeCoのメリット

メリット1.拠出金額が節税になる!年末調整・確定申告で返金される!

1つめのメリットは、掛金全額が所得控除の対象となることです。

控除とは、税金の計算をする際に、一定の金額を引いたうえで残りの金額に対して税率をかけることをいいます。

たとえばiDeCoで毎月1万円拠出していたとします。所得税10%、住民税10%とすると、

 10,000円×20%×12か月=24,000円

となり、年間で24,000円税金が軽減されます。(実際の税率は計算式により異なりますが、おおよそみなさんこれくらいです)つまり、iDeCoに入っていなければ納めていた税金を納めずにすむ、ということです。

仮に30年間継続したら、24,000円×30=720,000
なんと72万円にもなります。これは大きいですね。

具体的な金額は楽天証券などのシュミレーションサイトがあるので、是非試してみてください。

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メリット2.運用益を非課税で受け取れる! 

2つめのメリットは、運用益が非課税になることです。通常、株や投資信託などで得られた運用益には約20%の税金がかかりますが、iDeCoは非課税です。つまり「運用して増えた分がそのまま残る」ということです。こちらも見逃せないメリットですね。

メリット3.受け取り時にも節税効果がある!

3つめのメリットは、受け取り時にも控除の対象になることです。一括で受け取るか、年金のように決まった額を定期的に受け取るかを選択でき、前者は退職所得控除、後者は公的年金等控除の対象になります。ただし一括で受け取る場合、会社の退職金も合算されますので、控除の限度額を超えてしまう可能性があります。受け取り時の課税についてはそれまでの収入や退職金など、その人の状況によって大きな差があるため、「こうすれば一番オトク!」というものはありません。

60歳になるまでに知識を得て計画を立てておく必要がありますね!

プラン

節税メリットが沢山あるのは、国が推奨しているからなんだ!国が推奨!?というとちょっと怪しんじゃいそうだけど、これまで貯金推進だった考えから、投資推進に変わってるってことだよ!

iDeCoのデメリット

さて、ここまではメリットについてご紹介してきましたが、次のようなデメリットもあります。

デメリット1.原則60歳まで引き出せない

冒頭でご説明しましたが、iDeCoは私的年金制度です。年金扱いになるため国民年金や厚生年金と同様、60歳までは原則引き出すことができません。比較的大きな額を数十年単位で拘束されることになりますから、ある程度手元の資金に余裕があり、今後も継続的な収入が見込める方が向いているといえるでしょう。

ただし拠出を途中で止めることはできるので、その点は安心してくださいね。

デメリット2.いろいろな手数料がかかる

2つめは手数料です。これがかなり複雑で覚えなくてもまったく問題ない(というか覚えられない)ですが、「タダでは利用できない」ということだけ覚えておいてください。

 ◆加入時

 ・口座開設手数料:2,829円

 ◆運用中

 ・運営管理手数料:会社によりばらつき、毎月0〜数百円、事務手数料毎年2,052円

 ・信託報酬:投資信託の場合のみ。0.1%〜数%

 ◆受け取り時

 ・給付事務手数料:1回440円

デメリット3.元本割れのリスクがある

こちらは投資信託など元本保証型ではない商品を選んだ場合のリスクで、iDeCoに限ったことではありません。投資である以上、元本割れのリスクは必ずついてまわります

ただし、iDeCoは基本的に長期にわたって積み立てることを想定した制度。20年、30年というスパンで見れば経済は成長していくものですから、安定成長が見込める商品を選べば心配するほどのリスクはありません。この考え方は投資信託やNISAでも同じです。

まとめ:iDeCoは損する可能性がとても低い安心の制度

いかがでしたか?少額から始めることができ、節税効果があることから一定の収入がある方には非常にオススメの制度です。さらに2022年から様々な要件が緩和され、より使いやすくなります。

デメリットはありますが、長期間継続する前提で考えると、「損をする可能性がとても低い安心の制度」とも言えます。充実して余裕のある将来を送るための選択肢として、iDeCoを検討してみてはいかがでしょうか。


人生を豊かにするため、金融リテラシーを高めることはこれからの時代本当に大切な要素です。

せっかく貯めたお金を現金で置いておくのではなく、世の中に循環させることで経済を回す一役を担うことができます。また、経済がよくなることで、配当等のインセンティブを得ることもできます。

投資となると、なんだか怖いという気持ちも分かりますが、投資の本質を理解すること、小さく始めることを意識すれば大丈夫!少しずつ慣れていくこと、理解を深めていくことで、きっとあなたの成長にも繋がるはずです♪

キャリア

ライフプラン・キャリアプランを充実させ、豊かな人生を生きるためのマネーリテラシーについて一緒に学んで成長していこう!

それでは!

参考記事

厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
https://www.mhlw.go.jp/content/000872907.pdf

三井住友銀行
https://www.smbc.co.jp/kojin/kinri/yokin.html

三菱UFJ銀行
https://www.bk.mufg.jp/ippan/kinri/yen_yokin.html

みずほ銀行
https://www.mizuhobank.co.jp/rate_fee/rate_deposit.html

大和証券 iDeCoは2022年の改正でどう変わる?気になるポイントを解説
https://www.daiwa.jp/sodatte/lesson/s0319/

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